3TKです。この記事は前回の続き、第2期梅森戦の決勝戦(3TK-マリンさん)の自戦記です。準決勝の自戦記も是非読んで下さい。
マリンさんの印象
マリンさんは2020年4月*1に始めたプレーヤーです。第2期雪華流星戦/Mathpower杯2022/第1期鼎聖戦を優勝している三冠プレイヤーです。実は3TK、大会*2でマリンさんとは初めての対決になります。初めての対決がタイトルを賭けた決勝戦!熱いシチュエーションです!
しかし、大会外では沢山戦っています。流石は三冠、マリンさんはとても強いです。初手ならAを使った二刀流、絵札5枚以上の素数組み切り、KQ,KKを使った組み切り、ろくろ首、57→9枚素数、お互い全出し後ならoverKJQJを使った4枚出し組み切り、overKKQKJを使った5枚出し組み切り、革命組み切り、9→9→6や10→10→4など多彩な戦術且つ正確な組み切り力で勝ちに行くオールラウンダーな印象です。その戦術に必要な素数も細かい所まで覚えている為、不利状況を作ってしまったら大体負けます。
しかし僕の見立てだと、そんなマリンさんでも苦手とするのが超多枚数素数です。超多枚数が出る度「超多枚数やだー!」と言っていますし、実際24枚時での超多枚数へ返せている割合はそんなに高くない気がします。
かく言う僕も超多枚数を覚えるのが苦手です。mickeyさんやさしみさんは「最初の数字列を固定*3して、その後に続く絵札配列を暗記する」というやり方で超多枚数を覚えているみたいですが、絵札配列を覚えるのが無理なんです。言語化するのは難しいのですが、絵札配列に個性が見出せない感じで、覚える作業が楽しくありませんし、直ぐに忘れてしまうのです。
しかし、どうしても初対戦のマリンさんに勝って初タイトルが欲しかった3TK!mickeyさんとは異なるタイプの超多枚数に手を付けるのでした。その素数は、名付けてサマポケ超多枚素数…
サマポケ超多枚素数とは
「サマポケ」とは『Summer Pockets』(サマーポケッツ)は、2018年6月29日にKeyより発売された13作目の恋愛アドベンチャーゲームの略称です。
8人の個別ルート有ヒロインが登場するのですが、その中でもゲームの看板と言える女の子が「鳴瀬しろは」と「加藤うみ」の二人です。*4
そんな二人の語呂[468][53*6]を使った[468/53-123456789-〇△□-TJQK]という超多枚数です。[〇△□]に入る札数は1~Kの中から一枚ずつ使った4.5枚を想定しているので、大体19~21枚24~28桁の素数となります。必要な素材は[1~Kを1枚ずつ]+[35/468]+[〇△□]です。
超多枚数を覚える際にこのような形にした理由としましては
- 24枚時に[12334556789TJQK],[12344566789TJQK],[334556789TJQQK],[3445667889TJQQK]のいずれかが揃う確率は50%。*7とても揃いやすいと感じたから。
- 絵札の数は心許ないが、今回に関しては度外視。「マリンさんは超多枚数が苦手」という前提なので、取り敢えず出せれば良かった。
- 絵札少ない時の勝ち筋として使えそう。
- 必要な素材である[1~Kを1枚ずつ]+[35/468]が揃っているかどうかが一目で判断できる。*8
- 誰も覚えていないだろうオリジナル素数を覚えるのは楽しい。
が挙げられます。
[〇△□]に入る数字列として覚えたのは
- 41869(よいハム君)
- 84769(端なロック)
- T7143(塔無い読み)
- T7284(盗難煮干)
- J2195(Jに行くンゴ)
- Q5236(クイーン子に三浪)
- K9612(キング黒いに)
- 3J215(3Jに行こう)
- 8T217(沸騰に火な)
- 16Q8T(ヒーロー、クイーンは銃)
です。*9しろは&うみが仲良くJや3Jに行っているシーンや煮干を盗まれたり女王に銃を撃っているシーンを頭に浮かべながら暗記しました。すんなり頭に入ったので、皆さんにもこのやり方をお勧めします。My素数特有の強みだと思っています。
サマポケ超多枚素数を大会の3日前に探索して、覚え始めました。こんな付け焼刃を頭に入れ、決勝戦に臨みます。
前回と同じく、ハイライト部分を具体的に解説しつつ、試合全体を紹介する形式です。
1戦目
3TKが先手でした。
神手札が来ました。100点満点!57→KKTTQJQAAでおしまい!
ずっとこんな手札が来て欲しいです。
2戦目
3TKが先手でした。
先程とは打って変わって0点の手札。5*3枚が邪魔で9枚四つ子素数さえ思い浮かびません。
そしたらなんと、サマポケ超多枚数が出せる手札が来ました!この試合ではうみちゃんの「キング黒いに」でした。偶然残り手札も知っていたので何の躊躇いもなく出しました。1分間ビクビクしながら待っていましたが、無事通りました。残り札も間違えることなく消費して勝利!*10
マリンさんも「嘘でしょ…」とチャットで驚いてました。不意打ち大成功です!仮に「3TKが超多枚数に手を付けた」という情報が流れていたらマリンさんも超多枚数の復習をしていて返されたかもしれません。
流れは完全に此方のもの!3戦目に突入です!
3戦目
3TKが先手でした。
9T3→KTJ→65413or9T3→15364KTJ*11の二刀流が出来る初期手札。しかし切り札がKTJなのが心許なかったので100点中75点の手札。TがKだったら100点だったのに…。この流れなら強気で攻めて良いと判断し9T3を出すも、KJJでガードされてしまう。他の人だったらカマトトしていたと思いますが、マリンさん相手には練習で散々3枚二刀流を見せていたので警戒されてしまいました。*12
ここで一つ解説です。最初の9T3が良い味を出しています。というのも、僕の切り札KTJはマリンさんのKJJにドミネイト*13されていました。僕がされて嫌な行動だったのは切り札KTJに対してKJJ,KQK,KKJで返される事でしたが、それを阻止する為に初手9T3を出しました。9T3を返す為にはマリンさんは2TJ,4TJなど3枚5桁以上の素数を出す必要があります。しかし、マリンさんの手札には絵札が4枚しかない為、KTJ,KJJ以外の素数を出してしまうと僕のKTJを返せなくなってしまいます。なのでマリンさんとしてはKJJで返すしかなく、僕のKTJをキープしつつマリンさんのKJJを消費させたのでした。
その後、マリンさんは6枚7桁を選択。全出しHNPを狙うより3TKが6枚出しをミスる方に賭けたのでしょう。大正解なのです。あうあう。手札で知ってる6枚出しを作れず、しぶしぶドロー、8を引きました。時間ギリギリでマリンさんが以前出していた[864TJK](ハルジオンJK)を思い出す。残りの手札は1,3,5の3枚。1,2,4,5,7,8,T,J,K,Xのどれかを引く事を信じて864TJKで返しました!
…しかし、引いたのは6。1,3,5,6と3の倍数。仕方なく5→613のプランで攻めるも9で応戦される。小競り合いが続くも、最終的にマリンさんの勝利。
…相手の好きな素数で返した罰だったのでしょうか。
4戦目
マリンさんが先手でした。
絵札0枚、100点中0点のクソ手札。KT→6Q83に何も出せず敗北。どうしようもなかったです。
流れが向こうの方に行ってしまいました。雲向きが怪しい中、最終戦を迎えます。
大会最終戦
3TKが先手でした。
[1344688TJKX]と、中々良い手札!
8861→434KJTK/KJTK→443の二刀流でおしまい!*14
優・勝!!
総評
サマポケ超多枚素数が刺さって本当に嬉しかったです。やっぱり揃いやすくて使いやすいです。今後は[〇△□]の数を増やして、出せる確率をより増やす方向性で攻めてみようと思いました。
また、最後を二刀流で締める事ができました。やっぱり僕と言えば二刀流戦術でしょう。自分のメインウェポンで最後を飾る、素晴らしい。
試合に関してましては先手のゴリ押しを防げなければ負け、防げたら五分という展開でした。これが現代競技素数大富豪の縮図だと思います。やっぱり先手が強い。2,4,5戦目は後手が防げなかったので先手の勝ち、3戦目は防がれて小競り合いとなり負けてしまいました。今でも悪くない手だっだと思いますが、もっと素数量があればドローに賭けることなく勝てていたのでしょう。*15…まぁ、優勝できたからヨシ!です。最終戦で負けていたら今でも悔やんでいたかもしれません。
この大会では準決勝・決勝の相手に対策を立てました。実は今までやった事はありませんでした。「界隈全体に対して刺さる戦術・素数」を考えたことはありますが、「個人に対して刺さる戦術・素数」を考えたのがこれが初めてです。やって良かったと思います。2戦目のサマポケ超多枚素数の様に対策が功を制す場合がありますし、そうで無くとも対策の為に覚えた素数を本番で出したくなり、より試合が楽しみになりました。大会は回数が限られていますから、1回1回を楽しみましょう!
これにてマリンさんとの大会初戦は僕が制しました。ですが同時期に行われたPQCS2023冬準決勝では2回のHNPをやられて負けてしまいましたので、勝率は五分五分です。苦手意識を抱えずに済んだのは良かったです。今後はどうなるのでしょうか。
この記事はこの辺りで終わりにします。
ここまで読んで頂き有難う御座いました!
ゆうしょうだー!
*2:全員と対戦する鼎聖戦・はち杯は除く。
*3:例えば998876654432
*4:追加コンテンツ『REFLECTION BLUE』においてのメインヒロインは「神山識」っぽいのですが、今回はスルーして下さい。
*5:百合要素は全く有りません。
*6:[5]を中国では「ウー」と呼ぶことから「うみ」は[53]です。「ごみ」ではありません。また、「ごみ」は外来語ではないので「ゴミ」と書いてはいけません。大学院の授業で教わりました。
*7:nishimuraさんの「素数大富豪シュミレーション」より
*8:「mickeyの超多枚だし講座」においても「デメリット2と3の解消」にて一目で判断できる形であることが推奨されています。
*9:実はこれらは[QK7(キュアサマー)]を頭に付けても素数だったりします。脚注上述の神山識ちゃんと声優繋がりです。サマポケ超多枚素数と言っておいてサマポケ以外のキャラを混ぜるのは変だと思い、上では省略しました。[468/53]の2つに絞ったらもっと沢山あります。
*10:サマポケ素数をスクショしたかったですが、間違えて電源だけ消えたりホーム画面に戻って切断される恐れがあったので泣く泣く控えました。取りたかった…
*12:実は9T3を時間制限ギリギリで出しました。「ギリギリまで考えたけど二刀流が組めなかったよ。その場しのぎで3枚出ししただけで、二刀流は組めていないよ!カマトトが正解じゃないかな、かな?」と思わせる作戦だったのですが、効果はありませんでした。
*13:出されても返すことができるという意味
*14:KKJを使った二刀流を組めたら良かったのですが、思い付きませんでした。
*15:[T12513]に対して[1,3,4,5,6,T,J,K,(8)]、今でも最善手を自力で探しだせていません。次点としては843T61→J→K→5ですが、相手が2枚のドローでXを引かない前提なので最善手とは言えません。皆さんならどうしますか?
(1/1追記:nishimuraさんに[5T4613](今年もキング)→[J8K]という一つの回答を教えて頂きました。有難う御座います。)